脳出血から生還~日々続くリハビリを記録

55歳の働きざかりで、脳出血で緊急入院。もう一度「ロードバイクに乗りたい」「ツールド東北に出たい」男の闘病記。

「深夜は6人で60人を見る」看護師さんの勤務体制の劣悪さに、心が重い。

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心が重い。

ここに来て、早くも18日が経った。

 

今まで見えてこなかったものが、見えてきた。

看護師さんたちの勤務体制の劣悪さ、だ。

 

三交代で、深夜番は23時頃から、らしいが、

夕方18時に帰り、

5~6時間後、また病院に来て働かなければならない。

 

しかも、深夜は60人を6人で看るらしい。

 

私が見たところ、自分でトイレに行ける人は2割。

2~3割は尿に管を入れtえいるが、

残りの30人は、自力ではトイレができない。

 

また、脳の病気ゆえ、の行動を昼夜問わず行う人もいる。

本当に大変だ。

 

だから一部の人は心が病んでいる気がする。

患者を人として扱うレベルが、著しく低くなる、のだ。

 

一般病棟に移った頃、

「よく騒ぐ人だな」と思った人がいた。

 

彼は麻痺がひどく、ほとんどのことが自分でできない。

本当に手がかかる、のである。

 

ある時、夜中に、彼はトイレに行きたくなり、

尿瓶をあてがい、用を済ませた。

 

しかし、看護師さんは、他の患者の世話に行ってしまい、

戻ってこない。

片手は尿瓶をしっかり持つ必要がある。

そうしないと自分のベッドに尿が逆流してしまうから、だ。

 

当然、用を足しても、ナースコールを押す手がない。

 

もう一方の手は麻痺している、のだ。

結果、彼は「終わった」ことを精いっぱいの声で訴えている。

 

脳出血で、言語の障害がある彼は、

満足に声も出ないので、呼びかけではなく、

「騒ぐ」ように聞こえていた、のだった。

 

また、忙しさに苛立つ方もいて、

一方的、かつ高圧的に物言いをする看護師の方もいる。

 

悔しいが、こちらはパンツ一つ、

自分でおろせない。

 

今まで、社会の中で、立派に仕事をこなし、

生きてきた者が、

ある日ある時から、

 

パンツ一枚、靴下一枚、自分で着替えられなくなる。

 

その世話をする看護師さんの苦労は「壮絶」だ。

 

しかも、コロナで急患を受け入れる病院が減っている。

 

彼女、彼ら、現場の看護師の疲弊は著しく、

時には棘となって、患者へ向かう。

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昨日までの私は、それを「恨んだ」

 

でも、今朝からは「恨む」のをやめる。

常に感謝の心を伝え、せめて私だけでも

彼ら、彼女らの心をほぐすように、努力したい。

 

だが、私がこの病院に来た理由は、

私が、私の意思で飲み食い、暮らした結果である。

 

入院仲間のトヨダくん、他の患者も言うように

「好き勝手だったかもしれないな」

 

だから、なのだ。

私たちの好き勝手で、下の世話までせざるを得ない人達に

「仕事だろう」と言うのは、あまりにも酷、

というもの、だろう。

 

まもなく夜も明ける。

新しい日だ。

明るく元気に発進しよう。